ピアノ発表会のためのピアノレッスン

多くのピアノ教室では、1年に一度または2年に一度の割合でピアノ発表会を行います。地域の会館などの施設のホールを貸切る場合や、ホテルの大広間を貸切り行う場合がほとんどです。

また、生徒数の少ない個人のピアノ教室などでは、楽器会社主催のピアノ発表会に参加し、いくつかのピアノ教室と合同で行う場合もあります。

会費を支払い参加することとなりますが、集合写真代などは含まれていることがほとんどです。参加することが自由で強制ではない教室もありますが、ピアノ教室に通いピアノレッスンを受けている生徒にとって、人前で自身の成果を披露できるピアノ発表会は、ピアノレッスンに対するモチベーションを上げることにもつながり貴重な経験となります。

また、子供にとってはかけがえのない成長につながる体験となり、大人にとっても日常では味わえない経験となるのではないでしょうか。いずれにしても、楽器演奏は人に聴かせることに意味があるので、スポットライトを浴び、拍手をされるこの機会は、ピアノレッスンを受けている生徒の特権であり、自信にもつながります。

ピアノ発表会は、幼児から大人までさまざまな年齢層の生徒が参加します。最近ではお父さんのピアノレッスンの人気から、大人になってからピアノ教室に通い始める男性も多く、発表会にも参加しています。

プログラムはたいてい午前と午後に分かれ、午前の部は幼児から小中学生中心の発表となり、午後の部は高校生から大人中心の発表となります。

また、ピアノ教室によってさまざまな催し物があり、子供達による合唱や音楽劇を披露したり、先生によるピアノ演奏、オペラの披露がある教室もあります。最後に、全員で写真撮影をしたり、立食パーティーをする教室もあります。その他、プロのカメラマンによって自身の演奏が撮影されたクオリティーの高いDVDを購入できる教室もあります。

ピアノ発表会で演奏する曲は、先生がレベルに合った曲を2,3曲選んでくれるので、その中から自身の好きな曲を選ぶ場合がほとんどです。

しかし、曲選びは非常に重要です。なぜなら、ピアノを弾く人にとって、人前でいつでも自信を持って弾ける曲を持つということは大切なことだからです。

選曲した曲は、先生の指導を受け、場合によっては暗譜もし、数カ月かけて人前で演奏できるものに完成させることになります。その後の人生で自身の持ち曲となるよう、愛着の持てる好きな曲を選ぶことも重要なことです。

当教室主宰の著書「音楽教育のススメ(幻冬舎)」

音楽教育のススメ(幻冬舎)