フルートの自主練習を始める前に覚えておきたい基本

フルートの基本を覚えるために

銀色に輝くフルートから奏でられる美しい音色は聴く人を魅了します。コンサートなどでその音色を聴いたことがある方は「自分もこのように吹けたら良いのに」と憧れを抱いたこともあるでしょう。物語の主人公のように奏でてみたいと思ったとしても、実際には扱いにこつがいるため、一人で学ぶには難しいものです。

ステージで優雅な出で立ちを見せる演奏者は長い時間をかけて厳しい練習を重ねてきた結果なのです。上手に吹けるようになるためには肺活量と、指の動きを慣らし器用に動かす事が重要です。音楽学校では子ども教室を設置しているところも多く、肺活量が足りない子どもの生徒は肺活量が充分出るようになるまでの間、子供用で練習をするか、もしくは他の楽器で練習を始めるのが一般的です。

初めから自主練習をいきなり始めるよりもスタートは音楽学校へ通う事が重要ですし、間違った方法を身につけてしまうと後からの修正がすこぶる難しくなるのは明らかです。実際多くの音楽学校では常時体験レッスンを実施していますから、積極的に参加してみましょう。

息を吹き込む口は独特ですから入れ歯をしている人や歯の矯正をしている人は心配になりますが、とにかく肺活量の問題ですし正式な吹き方は、たとえばペットボトルを唇の直下において息をふきかけるような形になりますから、他の要因で音が出ないという事はありません。

フルートには独自のテクニックがいくつかありますからプロの講師に教えてもらうのが賢明です。学校へ通うメリットはこうした基礎を身につける事以外にも切磋琢磨して練習に励むところにもありますし、仲間が大勢いる事はコミュニケーションが活発にできるという事でもあるのです。

フルートを買う前に

フルートを教えてくれる学校はそう多くはないのですが、なんとか学校を見つけることができれば、ようやく基礎訓練へ駒を進めることになりますが、肝心の楽器がないとなってはお話になりませんから、早々に楽器屋さんで物色する事にしましょう。楽器はどのようなものであっても安いものではない事を覚えておきましょう。内職で1ヶ月稼いだとしても、フルートを購入するとなるとそれでは足りません。

良いものは大半は職人による手作りであるため、きちんとしたものを購入するとかなり値が張ってしまうのです。音の出し方はこれからという超初心者は、一般的にリコーダーなどで練習を重ねてから徐々に本番へ移行していきます。

趣味でやりたいのかプロでやりたいのかでも違ってきますが、ある程度基礎ができてから購入しても遅くはありませんから、教師からのアドバイスを仰いで後悔のない買い物をした方が無難です。ネットでも自主練習はできますが基本をしっかり学んでから、予習または強化練習という意味合いで始めた方が良いでしょう。

通常、一生懸命まじめに練習を重ねたとしても、普通に音が出せるようになるのに1年ないし2年はかかるというほど、操作が難しい楽器ですから辛抱強く素直に講師について練習を続ける事が上達の早道です。

ちなみに中国産や台湾産などは安いものが多いもので、つい安易に購入していく人もいるのですが楽器だけは安かろう悪かろうではなく、長く続けるためにも若干値が張っても新品で良質なものを購入した方が無難です。金や銀のもの、木製のものなど種類が豊富で見ているだけでも楽しくなります。ある程度の曲なら楽譜を見なくても吹ける程度のレベルに早く到達して、好みの楽器を手に入れてください。

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基本を覚えたらさっそく自主練習へ

親の考える方針や子どもからの希望などのきっかけから、フルートを習い事として子どもを音楽学校へ通わせる家庭もあります。お稽古ごとの一番の人気はピアノですが、なんらかのきっかけでフルートの魅力を知って、その道の先生に習い始めたという人もいるでしょう。

老後の楽しみにとはじめる人もいて、施設で仲間とのアンサンブルやミニコンサートを楽しんでいる人もいます。何歳で始めるにせよ練習内容は変わりません。学校によっても少しずつ内容は違ってきますが一般的な流れとしては構え方や姿勢などから入り、息継ぎや各種表現方法などを練習していきます。1~2年後にはリズム感もついてきて楽譜も読めるようになっているはずです。

上達してくれば欲も出てきますから、もっと上手になりたいと思うのが自然です。授業以外にも教わった事を自主練習としておさらいをしてみるのもオススメです。プロで活躍している人は自主練習もレッスンやカリキュラムにしっかり入れています。目標を立てて練習に励むのも良いでしょう。ここまでくるとテクニックも相当ついてくるはずですから、いくつかのコンテストに挑戦してみるのもさらにキャリアアップできて最高に楽しい気分になります。

教材で一式揃えるのはお金もかかり授業料も考えるとなかなかしんどい作業ですが、教本をやりきった後にはフルートを構えてコンサートの主役として美しい音色を奏でる自分の姿を想像しながら、練習に励んでいけばつらいレッスンも楽しいものになるはずです。個別レッスンにするのかグループレッスンにするかは、経済状況によっても違ってきますが、メリットやデメリットもよく考えながら、自分らしいスタイルを見つけてください。

当教室主宰の著書「音楽教育のススメ(幻冬舎)」

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