東京でピアノ講師の求人に応募する際に必要なこと

ピアノの写真

ピアノ講師の資格

ピアノ講師として活動する上で、本来はピアノを教えるための許認可や特別な資格等は必要ありません。ピアノを習いたい生徒がいて、初中級者を教えるのであればソナチネ・ソナタ程度の模範演奏ができる演奏能力があれば十分とも言えます。しかしながら、ピアノ講師として活動していくために有利な資格等もあります。現実的には、音楽大学卒業の学歴や中学校・高等学校の音楽教員免許を持っている方が生徒がつきやすいことが多いでしょう。

大手音楽教室の指導者グレード等を取得していることもピアノ講師としてのアピールポイントになり得ます。演奏能力、楽典・ソルフェージュ、即興演奏など、一定水準の試験内容に合格しているので、講師としての素養が備えられていることの証明になります。

ピアノ講師が子供たちや大人に指導する中で、自分自身に十分な演奏技術がないのでは・・・と心配する人もいるかもしれません。しかしながら、ただ単に達者に弾けるだけでは有効な指導ができない場合もあります。ピアノ演奏に関して大変器用で優秀だった先生は弾けない生徒の気持ちが分からない場合があります。生徒が直面する課題をクリアするための具体的な練習方法などを提示できない場合もあります。一方で、先生自身がたくさんの努力をして乗り越えてきたような指導者であれば、生徒の立場に立って様々なアイデアを提示できたり、諦めてしまいがちな生徒を励まし支えることができるのです。

近年では、本格的で厳格な指導を行う講師や教室は減ってきて、世間でのピアノ講師のイメージや期待されるものも変化しています。実直にまじめに地道な練習を要求するようなピアノ講師よりも、音楽の楽しさを教える ピアノ講師が求められている場合もあるのです。生徒や保護者のニーズを捉えられずに、単純に昔と同じやり指導法を繰り返したとしたら、あっという間に生徒はレッスンが嫌になり辞めてしまうでしょう。

技術偏重の厳しいだけのレッスンはもはや時代遅れです。現在では、クラシック音楽だけではなく、ポップスやジャズのような多様なジャンルの曲に対応したレッスンが求められています。ですから、ピアノ講師自身も多くの曲に親しみ、生徒の要望に応えらえる柔軟な思考が求められるのです。一方で、中身のない楽しい雰囲気だけのレッスンでも生徒にレッスンを継続していただくことは困難です。

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ピアノを教えること

実際にどのようにピアノを教えていくのでしょうか。例えば、小さい子供であれば集中力は一度に5分くらいしか持ちません。多くのレッスンが30分程度のレッスン時間ですが、その中で多様なことを取り入れながら進め、弾かせる曲を歌わせたり、リズムの練習を入れるなど、楽しく遊び感覚で進めることで飽きのこないレッスン内容にしていきます。

未就学児であれば、特に聴力が発達する時期ですので、読譜力を身に付けることよりも幼児リトミックの要素が強い教材が適している場合もあります。手が小さく指の力も弱いので発達段階に応じた無理のないテクニックの指導を行っていく必要もあります。

小学生くらいになれば、コミュニケーション能力や視覚的な情報に対する学習能力も高くなってきますので、楽譜を読んで音にしていくことを徐々に学びます。曲の美しさを感じながら1曲を仕上げることも大切です。「手の形は・・・」「力を抜いて・・・」といった技術面の指導のみに偏らず、音楽を美しく表現するための感受性を育てるということを忘れてはいけません。 

そしてピアノには宿題がつきものです。次のレッスンまでにちゃんと家で練習してこられるように、宿題の与え方が画一的にならないよう、課題曲によっても工夫が必要です。講師が模範演奏を示したり、譜読みを一緒に進めるなど、生徒が次のレッスンまでに自分自身の力で練習を進められそうだという状態にして帰す、ということが大事です。

しかし、様々な理由で練習嫌いの子もいます。学校が忙しかったり多くの習い事を抱えているなど、現代の子供たちは多忙でストレスを抱えています。課題曲がなかなか予定通り進まなくても、練習をしてこなくても、まずはレッスンに来たことの価値を認めることも必要でしょう。生徒の普段の様子を聞いてあげつつ、少しでも前向きに音楽に向かい合えるように元気づけてみましょう。

練習の時間がとれないならば難易度は落とさずに量をへらします。質を確保するレッスンに切り替え、レッスンの日=練習の日と割り切ることで音楽から離れないように少しずつ仕上げていきます。練習の時間がなく、曲に追われていてはピアノが嫌いになってしまいます。講師の方から一人一人の生徒にあったレッスンを提案しなければなりません。

東京におけるピアノ講師の求人

東京都は、日本全体が少子高齢化が進む中で子供の人口が増え続けている全国でも特殊な地域です。子供の習い事も活況で、音楽教育へのニーズは高いといって良いでしょう。

東京都心部で住宅環境、居住スペースの問題があり、自宅で教室を開くことが難しい場合、大手音楽教室や著名な音楽教室などの講師求人に応募する人が増えています。東京都には多くの音楽教室があり、それぞれ特徴があります。最近では私立幼稚園、保育所や法人の音楽スクール、マッチングサービスへの登録、オンラインレッスンなど、ピアノ講師の需要は多様化しています。以前ピアノ講師をしていて、結婚、出産、そして子育てなどでブランクがあったとしても出張講師や代理レッスンなどで少ない時間から始めることもできます。

自宅レッスンはほとんどが夕方の時間からになりますが、子供の学校や保育所に行っている時間の仕事もあります。30分~1時間のシフトもあり自分のライフスタイルに合わせた働き方ができます。家にグランドピアノを置く必要もありませんし、指導やテキストが決まっているので、その範囲で自分らしいレッスンを作っていきます。特に発表会、コンクールなどの行事を一人でしなくてよいというところが大きいポイントです。

大手企業のピアノ教室でのメリットとしては、歴史もあり、音楽教育のための指導方法や教材が開発されているため、充実した研修やサポートを受けることで一定の水準のレッスンが行えます。各々の年齢やレベルに応じて、そして常に時代に合った教材が開発されています。

しかし、ピアノというものは人の心や感性に寄り添うものです。小さいころからピアノを続けてきた方であれば、ピアノという特技を生かした自分にとってやりがいのある仕事を見つけることは幸福につながることでしょう。ピアノが大好きで教える仕事をしたいと考えているなら、自分にぴったりの教えるための場所や方法が見つかるはずです。あきらめずにピアノに携わるお仕事を求人情報から探してみては、いかがでしょうか。

当教室主宰の著書「音楽教育のススメ(幻冬舎)」

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