第九の演奏などを目的に楽器の練習を始めるにあたっては

大人になってから楽器の演奏を再開することで得られるメリットとは?

昨今では、通信教育などが盛んに行なわれ、生涯学習に対する注目度が高まってきています。そのような状況の中では、大人になってから、子どもの頃に習っていたお稽古ごとを再開してみるのもおすすめの方法と言えます。例えば、第九を演奏することを目的として、楽器の練習を始めてみるのも1つの選択肢です。

とは言うものの、大人になると、子どもの頃と違って、熱心に指導してくれる先生や協力し合って練習できる友人とめぐり合うことができず、以前使っていたピアノやバイオリンなどの楽器が、自宅の隅に眠ってしまっているというケースも多く見受けられます。また、社会人になってからは、仕事や家事、子育てなどが忙しくて、楽器を演奏する時間的な余裕がないというビジネスパーソンや主婦なども多く存在します。

しかしながら、人事異動で比較的余暇時間の多いセクションに配属されたり、子どもが大きくなって手が掛からなくなったりすれば、楽器演奏のための時間ができる場合もあります。そのような時間を有効活用して、楽器の練習を再開すれば、自分自身の気持ちをリラックスさせたり、設定した課題をクリアすることで達成感や満足感を得て、自信を持ったりすることができるというメリットがあります。

成人してからも音楽教室は利用価値のある存在と言える

一般に、音楽教室は子どもがお稽古ごとをする場所という認識があります。しかし、大人になってからでも、インターネット上で広告を見つけたり、自分の子どもにさせる習いごとを選んだりする時は、自分自身が音楽教室に通い始めるきっかけとなります。大人の場合、音楽を聴いたり、ライブなどのイベントに参加したりする趣味はあっても、自分が楽器を演奏するとなると、恥ずかしさもあってなかなか実際のアクションを起こせないケースも多くなります。

しかしながら、大人になってからでも、楽器を一生懸命に練習してスキルが上達すれば、周りの人から、例えば第九などの演奏をリクエストされた時にも、問題なく対応することができるようになります。また、子どもの頃、音楽の練習に打ち込んだ時の気持ちが忘れられず、大人になってから再開したいというケースも存在します。そういった経緯から大人が音楽教室に通うと、マンネリ化した日常生活にアクセントをつけることができ、心豊かな時間を過ごすことも可能になります。

また、将来は音楽関係の仕事に就きたいと考えて、そのジャンルの大学や専門学校に進んだものの、諸々の事情によって中途退学せざるを得なくなった人や、作詞、作曲に取り組んだり、コンクールに出場したりした経験があり、プロを目指して頑張っていたものの、何らかの理由で断念したりした人にとっても、音楽教室は利用価値のある存在と言えます。そのような人たちが音楽教室に通って演奏の練習を再開すれば、かつての情熱を思い出し、忘れかけていた演奏のスキルを取り戻すこともできます。

社会に出た後で楽器の練習をしたいと考えている方におすすめの情報はこちら

社会人になると、第九の演奏などを夢見て音楽を練習したいと思っても、ビジネスや家事、育児などが忙しくて、時間の余裕がないというケースも多く存在します。しかし、配属先のセクションが変更になったり、子育てが一段落したりした時には、趣味の時間が持てる場合もあります。そのようなタイミングで音楽教室に通い始めれば、新しい趣味を持って心豊かな生活を送ることも可能になります。

また、作詞や作曲、編曲など、音楽をクリエイトする立場の仕事に取り組んでいながら、思った通りの成果が上がらないという場合にも、音楽教室に通うことで問題が解決する場合があります。そのような場合に独学で取り組むと、自分のペースで楽曲を作ることができますが、その一方で作成可能な楽曲のジャンルが自分の影響されているものに限定されてしまう傾向にあります。そうした問題を解決するためには、音楽教室に通うのも選択肢の一つです。音楽教室では、その道のエキスパートが、客観的な立場から課題曲の選定なども行なってくれるので、楽曲作成のヒントをつかむためにも役立ちます。

独学の場合、マイペースで練習することができますが、自分1人では効率の良い練習方法が見つからず、なかなかスキルが上達しなくて挫折してしまうというリスクもあります。そのようなリスクを回避するために、音楽教室を利用するのも意味のあることです。音楽教室なら、専門の講師が一人ひとりの生徒の適性やニーズ、希望条件にマッチした課題曲の選び方やレッスンの進め方などの相談に応じてくれます。

また、発表会に参加する機会などが豊富に存在するのも、音楽教室を利用することで得られるメリットの1つです。音楽教室の中には、一流ホールで演奏し、楽器演奏のスキルを高める上で大きな励みとすることができる機会を設けているところもあります。

当教室主宰の著書「音楽教育のススメ(幻冬舎)」

音楽教育のススメ(幻冬舎)