ピアノは自主練習が大切|自宅で上達する練習のコツと続け方を解説

ピアノが上達するうえで、レッスンと同じくらい大切なのが、自宅での自主練習です。レッスンで学んだことを自分のものにする時間が、上達の土台になります。

とはいえ、「どう練習すればよいのか」「なかなか続かない」「子どもが練習を嫌がる」といった悩みは少なくありません。この記事では、自宅で上達するための練習のコツ、練習を続ける工夫、子どもが練習を嫌がるときの向き合い方までを、わかりやすく整理します。大人になってから始めた方にも役立つ内容です。

ピアノは自宅での自主練習が大切な理由

ピアノの上達は、レッスンと自宅練習の両輪で進みます。レッスンは、弾き方や表現の方向づけを受け、つまずきを直してもらう大切な場です。一方で、そこで学んだことを身につけるには、自分で繰り返し弾く時間が欠かせません。

週に一度のレッスンだけでは、指の動きや楽譜を読む力はなかなか定着しません。少しずつでも自宅で弾く時間を重ねることで、レッスンの内容が自分のものになっていきます。逆に、レッスンで教わっても自宅でまったく弾かなければ、上達は緩やかになりがちです。練習した分が積み重なっていくのが、ピアノという楽器の面白さでもあります。

自宅での自主練習のコツ

やみくもに長く弾くよりも、短くても中身のある練習を重ねるほうが上達につながりやすいといわれます。次のようなコツを意識してみてください。

  • 短時間でも毎日弾く:長時間を週に一度より、10〜15分でも毎日鍵盤に触れるほうが、感覚が定着しやすくなります(時間はあくまで目安で、個人差があります)。
  • 片手ずつ・ゆっくりから:いきなり両手・速いテンポで弾かず、片手ずつ、ゆっくり正確に弾いてから合わせると、無理なく仕上がります。
  • 苦手な箇所だけを取り出す:曲を最初から通すだけでなく、つまずく数小節を取り出して繰り返すと、効率よく弾けるようになります。
  • メトロノームを使う:一定のテンポで弾く練習は、リズム感を整え、テンポが速くなったり遅れたりするのを防ぎます。
  • 小さな目標を決める:「今日はこの4小節を両手で」など、達成できる目標を決めると、手応えを感じながら進められます。

曲を最初から最後まで通す練習は仕上げには大切ですが、上達のためには、弾けない箇所を短く区切って確認する部分練習が欠かせません。通し練習と部分練習を組み合わせると、効率よく仕上げられます。

なお、練習時間は年齢に合わせて無理のない範囲で構いません。小さなお子さまの場合は、数分からでも十分です。年齢や集中できる時間に合わせて、無理なく鍵盤に触れる習慣をつくることが大切です。

基礎的な読譜やリズムに不安がある場合は、ソルフェージュ的な基礎練習を並行すると、譜読みが楽になります。技術面の練習の進め方は、ピアノ(テクニック編)のレッスン内容も参考になります。

練習を続けるための工夫

自主練習でいちばん難しいのは、続けることです。意志の力だけに頼らず、続けやすい仕組みをつくるのがおすすめです。

  • 同じ時間帯に組み込む:「夕食前」「学校から帰ったら」など、生活の中に練習の時間を固定すると、習慣になりやすくなります。
  • 練習しやすい環境を整える:楽器のそばに楽譜を置き、すぐ弾ける状態にしておくと、始めるハードルが下がります。
  • 取り組みを記録する:弾いた曲やできたことを簡単に記録すると、積み重ねが目に見えて励みになります。
  • 目標を持つ:発表会や身近な人の前で弾く機会など、小さな目標があると、練習に前向きに取り組みやすくなります。

大人になってから始めた方は、仕事や家事の合間に練習時間を確保する必要があります。長時間をまとめて取ろうとするより、10分だけでも決まった時間に鍵盤に触れるほうが続けやすいことがあります。弾いてみたい曲を目標にしながら、基礎練習と曲の練習を無理なく組み合わせるとよいでしょう。

子どもが練習を嫌がるときは

「家でなかなか練習しない」というのは、多くの保護者が抱える悩みです。上達してほしい気持ちと、無理強いして音楽そのものを嫌いになってほしくない気持ちのあいだで、声かけの加減は難しいものです。

大切なのは、「練習しなさい」と追い立てるより、音楽に向かう時間そのものを楽しめるようにすることです。「練習しなさい」と促す代わりに、「今日は少し音楽を楽しんでみようか」と声をかけるだけでも、子どもの受け止め方が変わることがあります。練習は本来、音楽を楽しみ、自分の理想に近づけていく時間です。

嫌がる理由が、今していることを中断したくないという気持ちにあることも少なくありません。また、曲が難しすぎることや、何を練習すればよいか分からないことが理由の場合もあります。そのようなときは、講師に相談し、課題の量や練習の順番を調整してもらうとよいでしょう。

毎日の練習時間をお子さまと相談してあらかじめ決めておくと、無理なく取り組みやすくなります。また、「弾けるようになりたい」と思える曲との出会いや、発表会という目標をきっかけに、取り組み方が大きく変わることもあります。お子さまがピアノ自体を嫌がっているのでなければ、長い目で見守っていただくのがよいでしょう。

自宅にグランドピアノがない・電子ピアノの場合

住宅事情から、自宅では電子ピアノやアップライトピアノで練習するご家庭は少なくありません。もちろん、電子ピアノでも自主練習は十分に行えます。ヘッドホンを使えば音量を抑えられ、時間帯に配慮しながら練習しやすい利点もあります。

電子ピアノを選ぶ場合は、鍵盤の重さやタッチ、ペダルの有無、椅子の高さなども練習のしやすさに関わります。可能であれば、購入前に講師へ相談しておくと安心です。

そのうえで、レッスンのときにグランドピアノに触れられると、響きや打鍵の感覚を体で覚えられます。自宅での練習でも、その感覚を思い出しながら弾くことで、表現の幅が育ちやすくなります。教室を選ぶ際は、レッスンでどのような楽器を使っているかを確認しておくと安心です。教室選びの視点は、ピアノ教室の探し方もあわせてご確認ください。

ピアノの自主練習に関するよくあるご質問

ピアノの習い事は無駄なのでしょうか?

一概に無駄とはいえません。ピアノを習う経験は、演奏技術だけでなく、音を聴き取る力や、集中して一つのことに取り組む姿勢を育みます。何より、音楽を楽しむ時間そのものが、生活を豊かにしてくれます。上達を実感するには自宅での練習が大切ですが、まずは「弾けると楽しい」という気持ちを大切にすることが長続きの秘訣です。

毎日練習しないと上達しませんか?

毎日長時間練習しなければならないわけではありません。大切なのは、短時間でも継続して鍵盤に触れ、レッスンで学んだことを少しずつ確認することです。忙しい日は数分でもよいので、無理なく続けられる形をつくるとよいでしょう。

1日どのくらい練習すればよいですか?

決まった正解はなく、年齢や目的によって異なります。初めのうちは、短時間でも毎日鍵盤に触れることを目安にするとよいでしょう。長さよりも、集中して取り組めているか、続けられているかのほうが大切です。

大人が独学で始めても上達しますか?

大人になってから始めても、自宅練習を続けることで、少しずつ上達を実感しやすくなります。独学でも始められますが、姿勢や手の使い方など自分では気づきにくい部分は、レッスンで早めに整えると遠回りを減らせます。

練習を習慣にするにはどうすればよいですか?

生活の中の決まった時間に練習を組み込み、すぐ弾ける環境を整えるのが効果的です。小さな目標を立て、できたことを記録していくと、手応えを感じながら続けやすくなります。

まとめ

ピアノの上達は、レッスンと自宅での自主練習の両輪で進みます。短時間でも毎日、片手ずつゆっくり、苦手な箇所を取り出して——といったコツを押さえ、生活の中に練習を習慣として組み込むことが、続けるための鍵です。子どもの場合は、無理強いせず、音楽を楽しむ気持ちを大切に長い目で見守ることが、結果的に上達につながります。

自宅練習の進め方に迷ったときは、レッスンで「何を、どの順番で、どのくらい練習すればよいか」を確認できると安心です。小林音楽教室では、幼児から大人まで、一人ひとりの目的やペースに合わせて、レッスンと自宅練習の両面からサポートしています。

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