保育士・幼稚園教諭にピアノは必要?求められるレベルと弾けない場合の対策

「保育士や幼稚園教諭になるには、ピアノが弾けないといけないの?」と不安に思う方は少なくありません。子どもと一緒に歌う場面が多い仕事だけに、ピアノは気になるポイントです。

この記事では、保育士・幼稚園教諭にピアノがどの程度必要か、両者の違いや資格の取り方、試験で求められる弾き歌い、現場で必要なピアノのレベル、そしてピアノが未経験・苦手な場合の準備までを、わかりやすく解説します。

保育士・幼稚園教諭にピアノは必要?弾けないと働けない?

結論から言うと、ピアノは「必ず弾けなければならない」ものではありませんが、弾けると仕事の幅が大きく広がります。

保育や幼児教育の現場では、朝の会や季節の行事など、子どもと一緒に歌う場面が数多くあります。伴奏ができれば、その場ですぐに歌を楽しめますが、弾けない場合は、他の先生や職員の協力が必要になります。求人でも伴奏ができる方を求めることが多く、ピアノが弾けると就職の選択肢が広がります。

一方で、保育士試験では、音楽以外の分野を選んで受験することもできます。また、養成校では、ピアノが得意でなくても、必要な単位を修めれば卒業できます。つまり、ピアノが苦手でも保育士・幼稚園教諭になる道はありますが、働き始めてからのことを考えると、基礎を身につけておくと役立ちます。

保育士と幼稚園教諭・認定こども園の違い

保育士と幼稚園教諭は、資格の種類も管轄も異なります。

保育士は、児童福祉法にもとづく国家資格で、こども家庭庁が所管します。0歳から就学前までの子どもを対象に、保育所などの児童福祉施設で「保育」を担います。一方、幼稚園教諭は、教育職員免許法にもとづく免許で、文部科学省が所管します。満3歳から就学前の子どもを対象に、学校である幼稚園で「教育」を担います。

近年は、保育と教育の両方の役割をあわせもつ「認定こども園」が増えています。とくに「幼保連携型認定こども園」で働く「保育教諭」は、原則として保育士資格と幼稚園教諭免許の両方が必要とされています。移行を進めるための経過措置や、一方の資格から他方を取りやすくする特例制度も設けられていますが、内容は変わることがあるため、最新の情報はこども家庭庁や文部科学省の案内で確認しておくと安心です。

保育士・幼稚園教諭になるには(資格の取り方)

保育士になるには、大きく二つの道があります。一つは、指定された大学・短大・専門学校などの養成課程を卒業する方法です。もう一つは、保育士試験に合格する方法です。試験には筆記と実技があり、合格率は年によって変わりますが、決して易しいものではありません。養成校を卒業する場合は、試験を受けずに資格を得られます。

幼稚園教諭免許は、教職課程のある大学・短大などで、所定の単位を修めて取得するのが一般的です。いずれの学校でも、ピアノが必修科目になっていることが多く、授業に取り組むなかで、基礎的なスキルが身についていきます。

なお、資格や試験の制度は変更されることがあります。受験や進学を具体的に検討する際は、必ず公式の最新情報を確認しましょう。

保育士試験の音楽実技と「弾き歌い」

保育士試験の実技試験では、「音楽に関する技術」「造形に関する技術」「言語に関する技術」の3分野から、2分野を選んで受験します。ピアノに自信がない場合は、造形と言語を選ぶこともできます。なお、幼稚園教諭免許を持っている方は、実技試験が免除されます。

音楽分野では、幼児に歌って聴かせることを想定して、2曲の課題曲を「弾き歌い」します。弾き歌いとは、ピアノ(またはギター)で伴奏しながら、同時に歌うことです。課題曲は事前に発表され、楽譜の持ち込みも認められています。

ここで大切なのは、難しい楽譜を完璧に弾く技術ではありません。求められているのは、子どもに向けて、歌詞や曲の雰囲気が伝わるように、歌と伴奏を無理なく表現できることです。伴奏は、自分の力に合わせて簡単に編曲してもかまいません。

弾き歌いでは、伴奏を難しくしすぎるよりも、歌いやすいテンポを保ち、歌声が自然に届くことが大切です。左手の伴奏を簡単にしても、歌とリズムが安定していれば、子どもに伝わる演奏になります。

現場で求められるピアノのレベル

保育士・幼稚園教諭に求められるピアノは、演奏家のような高度なものではありません。目安として、入門用の教則本を終えた程度とされることが多く、童謡に簡単な伴奏をつけて弾き歌いできれば、多くの場面で役立ちます。具体的には、右手で旋律を弾き、左手で簡単な和音や伴奏をつけられること、簡単な童謡を止まらずに弾き歌いできることが、一つの目安になります。

ただし、身につけておきたい力がいくつかあります。楽譜を読めること、右手と左手で別々の動きができること、そして手元を見ずに子どもの様子を見ながら弾けることです。現場では、楽譜や鍵盤に集中するのではなく、子どもと目を合わせながら演奏する力が求められます。

また、現場では、子どもの様子に合わせてテンポを少しゆるやかにしたり、歌いやすい高さや雰囲気を考えたりすることもあります。譜面どおりに弾く力だけでなく、子どもが安心して歌えるように支える意識が大切です。

読譜やリズムの基礎に不安がある場合は、ソルフェージュで楽典から整えると、上達がスムーズになります。また、歌いながら弾く弾き歌いは声の出し方も大切なため、声楽・ボイストレーニングで発声の基礎をあわせて学ぶと安心です。

ピアノが未経験・苦手な方の準備

ピアノが未経験でも、これから準備することは十分に可能です。独学で進める方もいますが、思うように弾けない部分の解決法が見つけにくかったり、癖がついてしまったりすることもあります。限られた時間で効率よく必要なスキルを身につけたい場合は、専門の講師によるレッスンを受けると、上達への道筋が見えやすくなります。

未経験の方は、まず右手で旋律を弾けるようにし、次に左手で簡単な和音を加え、最後にゆっくり歌いながら合わせていくと、無理なく弾き歌いに近づけます。大人になってから始める方に向けたレッスンもあり、保育士試験の課題曲や、現場で使う弾き歌いに合わせて、今の力や目標に応じて練習を進められます。ピアノの基礎から整えたい方は、ピアノクラスで専門的な指導を受けられます。

保育士・幼稚園教諭とピアノに関するよくあるご質問

ピアノが弾けなくても保育士・幼稚園教諭になれますか?

ピアノが苦手でも、保育士・幼稚園教諭を目指すことはできます。保育士試験では音楽以外の分野を選ぶことができ、養成校でも必要な単位を修めれば卒業できます。ただし、現場では歌の伴奏を求められる場面が多いため、基礎を身につけておくと働きやすくなります。

保育士試験で音楽実技は必ず受ける必要がありますか?

保育士試験の実技では、音楽・造形・言語のなかから2分野を選ぶ形とされています。そのため、音楽以外の分野を選ぶこともできます。ただし、現場では歌や伴奏の場面が多いため、試験で音楽を選ばない場合でも、基礎的なピアノや弾き歌いの準備をしておくと役立ちます。

どのくらいのピアノのレベルが必要ですか?

演奏家のような高度な技術は必要ありません。入門用の教則本を終えた程度が目安とされることが多く、童謡に簡単な伴奏をつけて弾き歌いできれば、多くの場面で役立ちます。

ピアノは独学でも間に合いますか?

独学で進める方もいますが、癖がついたり、つまずいた部分を解決しにくかったりすることもあります。効率よく基礎を固めたい場合は、専門の講師によるレッスンが役立ちます。

いつから準備を始めればよいですか?

早めに始めるほど、余裕をもって練習できます。とくに未経験の場合は、読譜や両手の動きに慣れるまで時間がかかるため、目指すと決めた段階で準備を始めると安心です。

保育士と幼稚園教諭は、どちらもピアノが必要ですか?

どちらの現場でも、子どもと歌う場面でピアノが役立ちます。なお、幼稚園教諭免許を持っていると、保育士試験の実技試験が免除されるなど、両方の資格をあわせもつことで働ける場が広がります。

まとめ

保育士・幼稚園教諭にとって、ピアノは必須ではありませんが、弾けると仕事の幅が大きく広がります。求められるのは高度な演奏技術ではなく、子どもと一緒に歌を楽しむための、弾き歌いの力です。読譜や両手の動き、発声の基礎を整えておくと、現場で安心して力を発揮できます。

保育士・幼稚園教諭を目指してピアノを基礎から準備したい方は、まず体験レッスンで、今の力や目標に合った進め方を確認してみてはいかがでしょうか。小林音楽教室では、一人ひとりの目標に合わせて、ピアノや読譜、発声の基礎を丁寧にサポートいたします。

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