フルートの吹き方には、音を出す基礎から、細かな奏法まで幅があります。この記事では、そのうちタンギング、グリッサンド、そして演奏後のお手入れを取り上げます。
音の出し方や息の使い方、構え方、ロングトーンなどの基礎練習については、フルートの上達方法で詳しく解説しています。まずはそちらで基礎を確かめたうえで、この記事の内容にあわせて取り組むとよいでしょう。
タンギングは、息の流れを保ちながら、舌先の動きで音の始まりを整える奏法です。「トゥ」に近い発音が例として使われますが、舌を強く突いたり、喉で息を止めたりしないようにします。舌の位置や動かし方によって、音の輪郭やアーティキュレーションが変わり、なめらかにつなぐ表現や、はっきり区切る表現などを弾き分けられるようになります。
タンギングを含む基礎練習の進め方は、先に挙げた「フルートの上達方法」で扱っています。まずは無理のない速さで、音の始まりがそろうことを確かめながら練習していきましょう。
一音一音を区切らず、滑らせるように音の高さを変える奏法をグリッサンドといいます。演奏に彩りを添える表現の一つで、大きく二つの方法があります。
一つは、間にある音を順番につないでいき、滑らかに聞かせる音階的な方法です。もう一つは、キイを徐々に開け閉めしながら、息の方向や角度なども調整して、音高を切れ目なく連続的に変える方法です。
連続的なグリッサンドは、リングキイ(キイに穴が開いたタイプ)かカバードキイ(穴のないタイプ)か、また音域や運指によって行いやすさが異なり、すべての音で同じようにできるわけではありません。初心者向けの基礎というより、曲や表現上の必要に応じて学ぶ、発展的な奏法といえます。
演奏を終えたら、まず管の内側の水分を取り除きます。クリーニングロッドにガーゼなどの柔らかい布を通し、頭部管・胴部管・足部管のそれぞれに通して水分を拭き取ります。タンポが湿っている場合は、タンポとトーンホールのあいだにクリーニングペーパーを挟み、軽くキイを閉じて水分を吸わせます。このとき、キイを押さえたままペーパーを引き抜くと、タンポを傷める場合があるため避けます。
管体の表面は、キイに力を加えないよう注意しながら、ポリシングクロスで拭きます。演奏のたびに拭いておくと、変色や汚れを抑えるのに役立ちます。なお、キイの調整やタンポの交換といった専門的な手入れが必要なときは、無理をせず楽器店に相談するとよいでしょう。
フルートの吹き方は、音を出す基礎と、タンギングやグリッサンドといった個別の奏法を分けて捉えると、取り組みやすくなります。基礎の音出しや練習の進め方とあわせて、演奏後のお手入れも習慣にしながら、少しずつ表現の幅を広げていきましょう。

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